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わたしがこどものときから通っている御園座。

御園座が経営危機だということは、数年前からこの地域では知らない人がいないくらい有名でした。わたしたちにできることは限られているけど、いつもよりもっと足運ぶことでなにか変わるのではないかと思った方もいたはず。

そんな中、先日、新聞インターネットニュース大きく報じられました「演劇界の宝 散逸か 老舗劇場「御園座」、図書館閉鎖へ」 を見て、さらに衝撃が。

「御園座に図書館あったの??」

御園座としては、演劇を行なう場としてだけではなく、御園座で行なった演目台本や演劇関係の資料を収集し、それをオープン提供することで、もっと多くの人に演劇に興味をもってもらいたいということから、図書館を開いたと思う。
しかし、御園座に図書館があることは、友の会の人や、研究者ではない限り、ほとんど知らないのではないだろうか。
わたしにとって、このニュースは信じられないくらい衝撃で、
なぜ一般の方々に知られていなかったのか、
なぜ多くの人に活用されなかったのか、
なぜ自分が知らなかったのか、
など疑問がいっぱい残り、閉館してしまうことに悲しさを感じました。

このまま、閉館しちゃうのは嫌!!と思い、先日行って来ました。

☆★

御園座の地下2階、エレベーターを降りて、薄暗い通路を抜けたところに図書館があります。
図書館の広さは、企業図書館より小さいぐらい、30畳ぐらいかな。

☆紙の目録カード
紙の目録カードが入っているケースがいくか置いてありました。
中の目録カードをみてみると、どれも歴史を感じさせます。
このカードを分析してみると、面白いかもしれない。

☆雑誌ラック
雑誌のラックは、少し角度をつけて収納するようになっています。
表紙で判断できないし、規格外の雑誌を収納するのは無理だろうな。

☆図書分類
図書分類は「演劇図書」と「一般図書」があります。

☆「一般図書」
一般図書が充実している。
芸術でいうと、日本美術が多く、浮世絵や歌舞伎、絵巻物に関するものが多い。愛知県内だと、名古屋大学に行けば、ギリギリあるような芸術関係の本もあるので、愛知県内の人で芸術関係、特に演劇を題材にした作品に関する図書を探しているなら、おすすめしたい。

☆「演劇図書」
T0 演劇総記
T1

D0 戯曲総記
D1

F0 小説総記
F1

M0 邦楽総記
M1

というように。

☆★

せっかく、図書館に足を運んだので、御園座演劇図書館の歴史を調べました。

「御園座演劇図書館ーその誕生と足跡」『御園座百年史』平成11年 御園座 P659-668によると、
昭和43年12月 演劇資料室の設立準備委員会の発足
昭和44年1月13日 専任者5人を決定した上、金城学院大学・藤野義雄教授を顧問に迎え、階に仮事務所を設置して業務を開始
昭和48年8月 再建10周年を記念して名称を「御園座演劇図書室」と変更し、一般にも公開
昭和51年1月 創立80周年を迎えて、「御園座演劇図書館」と改称
昭和54年5月1日 藤野義雄顧問図書館長に就任

とあります。藤野義雄先生が、御園座図書館に与えた影響は大きく、御園座演劇図書館が発行している『演劇』には、頻繁に藤野先生の文章が掲載されています。これから時間をかけて、藤野先生のことを調べてみたいと思います。

また、御園座演劇図書館では、友の会のみなさまに対してだと思いますが、ニュースレターを発行していたようです。『演劇図書館通信』というもの。
内容は、
・最新情報
・百年前の御園座は
・ブックス
などとあり、この『演劇図書館通信』は、隔月発行で、4ページという短いものですが、内容をみると、「百年前の御園座は」というものは大変興味深く、この図書館ならではの内容だと思います。

☆★

この図書館が閉館した後のことはまだ未定だと思いますが、
実際に足を運んで感じたことがいくつかある。
御園座演劇図書館なりに、愛知のシンボルである御園座として、演劇専門の図書館として、図書館としての役割を担い、演劇に関することを発信してきたと思う。
しかし、一般市民にはその想いは届かず、友の会の方々と、演劇の研究者、御園座に関わる関係者にか役割や魅力が伝わっていなかったのではないだろうか。
御園座を利用する人々に、演劇を観劇するだけではなくて、演劇の台本やそれにまつわる歴史、演劇の題材になった資料について関心をもってもらうまでにはいかなかったのかな。
図書館として、本当の意味での役割は果たせていたのだろうか。
一般市民のみなさまに愛されていたり、想いが伝わっていたり、利用する人がある程度いたら、今回のニュースが出たときにもっといろんな方々が動いているはずである。わたしが知らないだけで、動いているのかな?
図書館としての規模はほんとうに小さいけれど、ここには貴重な図書と歴史がつまっている。
この図書館が所蔵している資料を散逸してしまうことは絶対避けたい。

今は、こういう言葉しか見つからないけれど、これから御園座演劇図書館についてしっかりと調査をしていきたいと思う。
このまま閉館してしまうのは、あまりにも寂しいから。
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by shijimi0522 | 2013-01-23 23:02
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